「日本人と同等以上の報酬」をどう証明するか

特定技能外国人を受け入れるための基準の一つに、「報酬の額が日本人と同等以上であること」があります。当たり前のようでいて、実際に申請書類を準備する段階になると、「何と比較して、どう証明すればよいのか」という疑問が出てきます。

この記事では、報酬の同等性をどのように示すのかを整理します。

この記事で分かること

  • 「日本人と同等以上の報酬」の基本的な考え方
  • 比較の優先順位(賃金規定→比較対象者→近隣同業他社)
  • 申請時に必要になる書類
目次

まず確認するのは自社の賃金規定

報酬の同等性は、まず自社に賃金規定があるかどうかから確認します。賃金規定がある場合は、その規定に基づいて、特定技能外国人に適用する報酬額が適切かどうかを判断します。

賃金規定がない場合は、比較対象となる日本人労働者を探す

賃金規定がない場合であって、特定技能外国人と同等の業務に従事する日本人労働者が社内にいるときは、その日本人労働者と比較して報酬の同等性を判断します。この場合、比較対象となる日本人労働者の役職・職務内容・責任の程度が申請人と同等であることや、経験年数が申請人と同程度であることを示す必要があります。

申請書類には、比較対象となる日本人労働者の年齢・性別・経験年数・報酬額(月給または時間給)などを記載する様式(特定技能外国人の報酬に関する説明書)があり、この様式に沿って比較の根拠を示すことになります。

比較対象者がいない場合は、近隣同業他社のデータと比較

社内に比較対象となる日本人労働者がいない場合(該当する業務に従事する日本人がそもそもいない、既に退職しているなど)は、雇用契約書に記載した報酬額と、出入国在留管理庁が保有する近隣同業他社における同等業務・同程度の経験を有する特定技能外国人の報酬額データとを比較して、同等性が判断されます。

受入れ後の届出でも報酬額の確認は続く

報酬の同等性は、申請時だけでなく、受入れ後の定期届出でも確認が続きます。定期届出では、比較対象となる日本人労働者がいる場合はその賃金台帳の写しを、既に退職している等で比較対象者がいない場合は、特定技能外国人と同一の業務に従事する日本人従業員の賃金台帳の写しを提出することが案内されています。

昇給や賞与の状況によって、報酬の同等性が途中で崩れることのないよう、継続的な確認が必要です。

実務でよくある相談
「同じ業務をしている日本人がいない場合、どう証明すればよいか」というご相談をよくいただきます。この場合は、近隣同業他社のデータとの比較になりますが、比較対象者がいない理由(配置転換や退職の経緯など)を含めて整理しておくと、審査での説明がスムーズになります。

まとめ

「日本人と同等以上の報酬」の証明は、賃金規定→社内の比較対象者→近隣同業他社データという優先順位で行います。申請時だけでなく受入れ後の定期届出でも確認が続くため、報酬水準の管理は受入れ後も継続して行う必要があります。

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出典・参考資料

執筆者プロフィール

本記事は行政書士法人HAL大阪のスタッフが執筆・監修しています。外国人人材の在留資格や採用手続きに関する実務知見をもとに、正確でわかりやすい情報の発信を心がけています。

最終更新日:2026年10月16日

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この記事を書いた人

岐阜・大阪・名古屋に拠点を構え、「できない」ではなく「どうすればできるか」を徹底的に考える行政書士法人。建設業許可や産業廃棄物許可などの許認可申請、太陽光発電施設の名義変更、外国人ビザ申請(実績1,000件超)を中心に、複雑な行政手続きをワンストップでサポートしています。

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