特定技能外国人を雇用できるのは、外国人本人が要件を満たしている場合だけではありません。受け入れる企業(受入れ機関、特定技能所属機関)の側にも、満たすべき基準があります。この基準を満たしていないと、そもそも在留資格の許可が下りません。
この記事では、受入れ機関に求められる基準を整理します。
この記事で分かること
- 受入れ機関に求められる基準の全体像
- 欠格事由に該当するとどうなるか
- 雇用契約・支援体制について確認すべきこと
- 受入れ後に生じる義務
受入れ機関が外国人を受け入れるための4つの基準
出入国在留管理庁は、受入れ機関が満たすべき基準を大きく4つに整理しています。
- 外国人と結ぶ雇用契約が適切であること(報酬の額や労働時間等が日本人と同等以上であることなど)
- 受入れ機関自体が適切であること(法令等を遵守し、欠格事由に該当しないこと、保証金の徴収や違約金契約を締結していないことなど)
- 外国人を支援する体制があること
- 外国人を支援する計画が適切であること
このうち「受入れ機関自体が適切であること」の基準として定められているのが、次に説明する欠格事由です。
欠格事由に該当すると受入れ機関になれない
代表的な欠格事由として、禁錮以上の刑に処せられた者であることなどが定められています。これは受入れ機関の役員等についても確認される点で、法令違反や社会保険料の未納などがあると、欠格事由に該当し、特定技能所属機関になれない、あるいは特定技能所属機関でなくなる可能性があります。
自社が欠格事由に該当していないかは、申請前に必ず確認すべき事項です。
支援体制・支援計画の基準
1号特定技能外国人を受け入れる場合は、外国人が安定的かつ円滑に活動できるようにするための支援計画(1号特定技能外国人支援計画)を作成し、実施する必要があります。この支援体制・支援計画については、自社で対応するか、登録支援機関に委託するかを選ぶことができます。支援計画の内容については、第20回で詳しく解説します。
受入れ後に生じる義務
受入れ機関には、受け入れた後も継続して果たすべき義務があります。
- 外国人と結んだ雇用契約を確実に履行すること
- 外国人への支援を適切に実施すること
- 出入国在留管理庁及びハローワークへの各種届出を行うこと
届出を怠ったり、虚偽の届出をした場合は、指導や罰則の対象となります。受入れは「許可が下りたら終わり」ではなく、継続的な管理が必要になる点に注意が必要です。
実務でよくある相談
「うちの会社でも特定技能外国人を受け入れられるか」というご相談では、雇用契約の内容だけでなく、社会保険料の納付状況や過去の法令違反の有無まで確認することになります。基準を満たしているつもりでも、思わぬ点で欠格事由に該当しているケースもあるため、早めの確認をおすすめしています。
まとめ
特定技能外国人の受入れには、外国人本人の要件だけでなく、受入れ機関自体が満たすべき基準があります。雇用契約の適切性、欠格事由への非該当、支援体制の整備という3つの軸で自社の状況を点検し、受入れ後の届出義務まで見据えて準備を進めることが重要です。
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出典・参考資料
- 雇用における注意点(出入国在留管理庁)|https://www.moj.go.jp/isa/policies/ssw/chuui.html
- 1号特定技能外国人支援・登録支援機関について(出入国在留管理庁)|https://www.moj.go.jp/isa/policies/ssw/supportssw.html
執筆者プロフィール
本記事は行政書士法人HAL大阪のスタッフが執筆・監修しています。外国人人材の在留資格や採用手続きに関する実務知見をもとに、正確でわかりやすい情報の発信を心がけています。
最終更新日:2026年10月13日

