障がい福祉サービスの管理者とサビ管は兼務できる?勤務形態一覧表で確認したいポイント

障がい福祉サービスの指定申請を進めていると、

「管理者とサービス管理責任者は兼務できる?」
「一人の職員を複数の職種として配置してもいい?」
「兼務する場合、勤務形態一覧表にはどう書けばいい?」

といった疑問が出てくることがあります。

特に、職員数が限られる事業所では、管理者とサービス管理責任者(以下、サビ管)を一人の職員が兼務する配置は、実際によくあります。

ただし、指定申請で大切なのは、単に「兼務できるかどうか」を確認することだけではありません。

その事業所に必要な人員配置を確認し、兼務する職員の勤務体制を整理したうえで、勤務形態一覧表に反映することが重要です。

さらに、勤務形態一覧表を確認する際には、指定基準を満たしているかだけでなく、加算の算定要件まで含めて人員配置を確認することもあります。

今回は、障がい福祉サービスの指定申請をサポートしている行政書士の視点から、管理者とサビ管の兼務を中心に、勤務形態一覧表を作成するときにどのような点を確認するのかを解説します。


目次

「管理者とサビ管は兼務できる?」実際によくある配置です

障がい福祉サービスでは、管理者とサビ管を同じ職員が担当するケースがあります。

管理者は、事業所の職員や業務を管理する立場です。

一方、サビ管は、個別支援計画の作成や支援内容の評価など、利用者へのサービス提供に関わる重要な役割を担います。

このように役割は異なりますが、一定の条件のもとで、管理者が他の職務を兼務することは可能とされています。

そのため、

「管理者+サビ管」

という配置は、障がい福祉サービスの事業所では決して珍しいものではありません。

ただし、

「管理者とサビ管を兼務できるなら、勤務形態一覧表にもそれぞれの勤務時間を書けばいい」

というほど単純ではありません。

重要なのは、その事業所に必要な人員配置を確認したうえで、兼務する職員の勤務体制を整理することです。


「兼務OKなのは分かった。じゃあ勤務表にはどう書けばいいの?」

ここが、実際の指定申請で迷いやすいところです。

一人の職員が管理者とサビ管を兼務する場合、勤務形態一覧表を作成するときには、

  • サビ管としてどの程度の配置が必要なのか
  • 管理者としてどのような勤務体制にするのか
  • それぞれの職務に支障がない配置になっているか
  • 他の職員の配置状況はどうなっているか

などを確認します。

つまり、

「兼務だから勤務時間を半分ずつにする」

というように、機械的に決めるものではありません。

一人の職員が実際にどのような勤務をするのかを整理し、その勤務体制が事業所の人員配置として成立するように勤務形態一覧表へ反映します。

そのため、勤務形態一覧表を作成するときには、「この職員を何人として数えるか」だけでなく、「この職員が実際にどの職務を担当するのか」まで考えることが重要です。


「サビ管は何人配置すればいいの?」まず人員基準から考えます

兼務する職員の勤務時間を考える前に、まず確認するのが、そのサービスで必要となる人員配置です。

サビ管についても、すべての障がい福祉サービスで同じ配置基準が適用されるわけではありません。

サービスの種類や利用者数などによって、必要となる配置を確認する必要があります。

例えば共同生活援助の場合、前年度の平均利用者数などをもとに、サビ管の必要な配置を考えることになります。

そのため、勤務形態一覧表を作成するときも、

「この職員はサビ管と管理者を兼務するから、半分ずつでいい」

と先に考えるのではなく、

① そのサービスに必要なサビ管の配置を確認する

② そのうえで、兼務する職員の勤務体制を考える

という順番で整理することが大切です。


「サビ管として必要な配置を確保したら、残りを管理者にすればいい?」

ここも、単純に数字だけで判断することはできません。

サビ管として必要な配置を確認したうえで、同じ職員が管理者を兼務する場合には、管理者としての勤務体制についても確認する必要があります。

例えば、

サビ管として必要な配置を確認

管理者としての勤務状況を確認

事業所の管理上支障がないか確認

他の職員の配置状況も確認

勤務形態一覧表へ反映

というように、全体の勤務体制を見ながら整理します。

そのため、

「サビ管として必要な時間を確保したら、残った時間をそのまま管理者にする」

と機械的に決めるものではありません。

一方で、実際の指定申請では、一人の職員が管理者とサビ管を兼務する勤務体制を組むケースはあります。

どのような勤務体制が適切かは、サービス種別や事業所の状況などを踏まえて検討することになります。


「サビ管と直接処遇職員も兼務できる?」

管理者とサビ管の兼務だけでなく、

サビ管+生活支援員

など、サビ管と直接処遇職員の兼務を検討することもあります。

この場合も、単純に「兼務できるかどうか」だけを考えるのではありません。

もちろん、サービスによっては兼務が可能な場合があります。

しかし、例えばサビ管について常勤配置が必要となる場合には、直接処遇職員との兼務によって、サビ管として必要な配置を満たせなくならないか確認する必要があります。

さらに、私たちが実際に配置を検討するときには、

「なぜ、この職員をサビ管と直接処遇職員の兼務にしたいのか?」

というところも確認します。

例えば、

  • 他の職員が確保できない
  • 職員の資格や経験を活かしたい
  • 現在の職員配置を効率的に組みたい
  • 管理者を別の職員に専従させる必要がある

など、兼務を考える理由は事業所によって異なります。

その理由によっては、別の職員をどの職務に配置するのかを含めて、事業所全体の人員配置を考えたほうがよい場合もあります。

「兼務できるから兼務させる」のではなく、事業所全体として無理のない配置になっているかを見ることが重要です。


「じゃあ、他の職員まで見る必要があるの?」

あります。

勤務形態一覧表を確認するときに、兼務する職員だけを見ているわけではありません。

例えば、他の職員について、

  • どの職種として配置しているのか
  • どの程度勤務しているのか
  • 事業所全体として必要な人員配置を満たしているか

などを確認します。

その理由の一つが、加算の確認です。

既に運営している事業所であれば、

「現在の勤務体制で、届出している加算の要件を満たしているか?」

という確認が必要になる場合があります。

また、新規指定の場合でも、作成した勤務形態一覧表をもとに、

「この職員配置なら、算定を検討できる加算はないか?」

という視点で確認することがあります。

つまり、勤務形態一覧表は、単に**「指定基準を満たしているか」を確認するためだけのものではありません。**

事業所の職員配置を見ながら、算定できる加算まで含めて検討するための材料にもなります。


「一人で複数の職務を兼務する場合は?」

例えば、

管理者+サビ管+生活支援員

のように、一人の職員が複数の職務を担当する配置を検討することもあります。

しかし、

「管理者とサビ管を兼務できるから、さらに生活支援員も兼務できる」

と単純に考えることはできません。

複数の職務を兼務する場合には、

  • サービスの種類
  • 各職務の配置要件
  • 必要な職員数
  • 常勤・非常勤
  • 勤務時間
  • 他の職員の配置状況
  • 算定する加算の要件

などを含めて、事業所全体の勤務体制を確認します。

場合によっては、

「この職員にすべて兼務させるより、別の職員をこの職務に配置したほうがいいのでは?」

という検討をすることもあります。

だからこそ、兼務については、単に「できる・できない」で考えるのではなく、事業所全体の人員配置としてどう組むのがよいかを考えることが大切です。


「勤務形態一覧表を作るだけ」では終わりません

指定申請の勤務形態一覧表を作成するときは、単に職員の名前と勤務時間を記入するだけではありません。

私たちが実際に確認する際には、

① サービスの人員基準を確認

そのサービスに必要な職員配置を確認します。

② サビ管など各職種の必要配置を確認

利用者数やサービス種別などをもとに、必要な配置を確認します。

③ 兼務する職員の勤務体制を整理

管理者とサビ管など、複数の職務を担当する職員について、実際の勤務体制を整理します。

④ 事業所全体の配置を見る

兼務する職員だけではなく、他の職員を含めて人員配置を確認します。

⑤ 加算も確認する

既存事業所であれば現在算定している加算の要件を、新規指定であれば今後算定できる加算がないかを確認します。

⑥ 必要に応じて行政へ確認する

制度上の考え方だけでは判断しにくい場合や、指定権者への確認が必要な場合には、事業所の状況を整理したうえで確認します。

⑦ 勤務形態一覧表に反映する

ここまで確認した内容を、最終的に勤務形態一覧表へ落とし込みます。


まとめ|「兼務できる?」より「どう配置する?」が大切

障がい福祉サービスでは、管理者とサビ管を一人の職員が兼務するケースは実際によくあります。

ただし、指定申請で重要なのは、

「管理者とサビ管は兼務できる」

という知識だけではありません。

まず、そのサービスで必要となる人員配置を確認し、そのうえで、

「この職員をどのような勤務体制で配置するのか」

を考える必要があります。

さらに、サビ管と直接処遇職員などの兼務を検討する場合には、

「兼務できるか?」だけでなく、「なぜこの配置にするのか?」

という視点も重要です。

他の職員の配置状況によっては、別の配置方法を検討したほうがよい場合もあります。

そして、既存事業所であれば加算の要件、新規指定であれば今後算定できる加算まで含めて人員配置を見ることで、事業所にとってより適切な勤務体制を検討できます。

勤務形態一覧表は、単に行政へ提出するための書類ではありません。

事業所がどのような人員体制で運営されるのかを整理するための重要な書類です。


HALでは、勤務形態一覧表の作成だけでなく「人員配置」から確認します

「管理者とサビ管を兼務させたいけれど、どう配置すればいい?」

「この職員を直接処遇職員と兼務させても大丈夫?」

「今の職員配置で算定できる加算はある?」

指定申請では、このように単純な「兼務できる・できない」だけでは判断できないケースがあります。

行政書士法人HALでは、職員の勤務状況やサービスの人員基準、兼務関係などを確認し、事業所全体の人員配置を整理したうえで、勤務形態一覧表の作成をサポートしています。

新規指定申請だけでなく、既に運営している事業所の人員配置や加算についても、

「今の配置で問題ないか」
「この配置で算定できる加算はないか」

といった視点から確認することができます。

職員配置や勤務形態一覧表についてお困りの場合は、行政書士法人HALまでお気軽にご相談ください。

行政書士法人HALでは、障害福祉サービス事業所の新規指定申請について、事業所の開設準備から申請書類の作成、指定権者との確認・調整までサポートしています。

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この記事を書いた人

岐阜・大阪・名古屋に拠点を構え、「できない」ではなく「どうすればできるか」を徹底的に考える行政書士法人。建設業許可や産業廃棄物許可などの許認可申請、太陽光発電施設の名義変更、外国人ビザ申請(実績1,000件超)を中心に、複雑な行政手続きをワンストップでサポートしています。

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