外国人材の採用では、内定を出してから実際に働き始められるまでの間に、在留資格の手続き期間が必ず発生します。この期間を軽視してスケジュールを組んでしまうと、入社予定日に間に合わないという事態が起こりえます。
この記事では、海外から呼び寄せる場合と国内で転職者を採用する場合、それぞれの逆算スケジュールの考え方を整理します。
この記事で分かること
- 在留資格認定証明書交付申請の標準処理期間
- 在留資格変更許可申請の標準処理期間
- 海外招へいの場合の逆算スケジュール
- 国内転職者を採用する場合の逆算スケジュール
- スケジュールが遅れがちなポイント
手続きごとの標準処理期間
出入国在留管理庁が公表している標準処理期間は、次のとおりです。
- 在留資格認定証明書交付申請:1か月〜3か月
- 在留資格変更許可申請:1か月〜2か月
- 在留期間更新許可申請:2週間〜1か月
いずれもあくまで目安であり、申請内容や時期によって前後します。追加資料の提出を求められた場合などは、さらに時間がかかることがあるため、余裕を持ったスケジュールを組むことが重要です。
海外招へいの場合の逆算スケジュール
海外に住む人材を新たに呼び寄せる場合は、在留資格認定証明書交付申請が必要です。おおまかな流れは、内定・雇用契約の締結→在留資格認定証明書交付申請(1〜3か月)→交付後、証明書を海外の本人へ送付→本人が現地の日本大使館・領事館でビザ申請→来日、という順序になります。証明書の交付後も、現地でのビザ申請・発給に一定の日数がかかるため、入社予定日から逆算すると、内定から入社まで、当事務所の実務上の目安として3〜4か月程度を見込んでおくと安全です。
国内転職者を採用する場合の逆算スケジュール
すでに日本国内に在留する人材が転職する場合は、在留資格変更許可申請(前職と職務内容が異なる場合)が必要になるケースと、就労資格証明書の取得にとどめられるケースがあります。在留資格変更許可申請の標準処理期間は1〜2か月であるため、内定から入社まで、当事務所の実務上の目安として2か月程度を見込んでおくとよいでしょう。前職の在留期間の残りが少ない場合は、在留期間更新のタイミングも合わせて確認する必要があります。
留学生の新卒採用は別途スケジュール表を用意
留学生の新卒採用については、内定時期(10〜12月頃)から4月の入社までの流れが独特であるため、専用の逆算スケジュール表を別途ご用意しています。内定者向けの在留資格「特定活動」の活用など、新卒採用ならではの実務ポイントは、そちらであわせてご確認ください。
スケジュールが遅れがちなポイント
- 書類に不備があり、追加資料の提出を求められる
- 証明書交付後、本人が現地でのビザ申請に想定より時間を要する
- 在留期間の残りが少ないまま転職の手続きに入ってしまう
これらはいずれも、余裕を持ったスケジュール設計と、申請書類の事前チェックで防げるものです。
実務でよくある相談
「入社予定日まで1か月しかないが、間に合うか」というご相談を度々いただきます。標準処理期間を踏まえると、残り時間によっては入社日の調整が必要になる場合もあります。できるだけ早い段階でご相談いただくことで、選べる選択肢が増えます。
まとめ
外国人材の採用では、在留資格の手続き期間を織り込んだ逆算スケジュールが欠かせません。海外招へいは3〜4か月、国内転職者は2か月程度を目安に、余裕を持った採用計画を立てることをお勧めします。
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出典・参考資料
- 在留資格認定証明書交付申請(出入国在留管理庁)|https://www.moj.go.jp/isa/applications/procedures/16-1.html
- 在留資格の変更(出入国在留管理庁)|https://www.moj.go.jp/isa/applications/procedures/henkou_00001.html
- 在留審査処理期間(地方出入国在留管理局ごとの平均処理日数、出入国在留管理庁)|https://www.moj.go.jp/isa/applications/resources/nyuukokukanri07_00140.html
執筆者プロフィール
本記事は行政書士法人HAL大阪のスタッフが執筆・監修しています。外国人人材の在留資格や採用手続きに関する実務知見をもとに、正確でわかりやすい情報の発信を心がけています。
最終更新日:2026年10月31日

