情報公表未報告減算とは?障害福祉サービス事業所が指定後に確認しておきたいこと

障害福祉サービス事業所では、指定を受けた後にも、事業所側で対応が必要となる手続きや制度があります。

「指定通知書が届いたから、これで手続きは終わり」と思っていないでしょうか。

実際には、指定通知書と一緒に届く案内や資料などを確認し、その後必要となる手続きについて対応していくことが大切です。

今回は、その中でも**「情報公表未報告減算」**について、障害福祉サービス事業所が確認しておきたいポイントを解説します。


目次

情報公表制度とは?

障害福祉サービス等情報公表制度は、利用者が自分に合ったサービスを選択できるよう、事業所が提供するサービスの内容などを報告し、その情報を公表する制度です。

障害福祉サービスだけでなく、障害児通所支援事業所なども対象となっています。

情報公表システムでは、主に次のような情報を公表します。

基本情報

  • 法人や事業所等の名称・所在地
  • 従業者の数、勤務形態、労働時間
  • 事業所の運営方針 など

運用情報

  • サービス内容に関する事項
  • 相談・苦情等への対応状況
  • 外部の関係者等との連携状況
  • 安全管理・衛生管理のための取組状況 など

このように、情報公表制度では、事業所の基本的な情報だけでなく、実際のサービス提供や事業所運営に関する情報も公表することになります。


「情報公表未報告減算」に注意

令和6年度の障害福祉サービス等報酬改定では、情報公表制度に必要な報告を行っていない事業所を対象として、**「情報公表未報告減算」**が創設されました。

情報公表に係る報告がされていない場合、サービスによって所定単位数から一定割合が減算されます。

例えば、児童発達支援や放課後等デイサービスでは、5%の減算が設定されています。

ここで注意したいのが、事業所の一部の利用者だけが減算の対象になるわけではないという点です。

情報公表未報告減算に該当すると、その事業所の利用者全員について、所定単位数から減算されることになります。

「情報公表の手続きを忘れていただけ」と考えてしまうと、事業所の報酬に大きく影響する可能性があります。


新規指定を受けた事業所は特に注意

新しく事業所の指定を受けると、指定通知書などの書類が行政から届きます。

このとき、指定通知書だけを確認して終わりにするのではなく、同封されている案内や資料も確認することが重要です。

新規指定の場合、一般的には、開所月の月末までに情報公表に係る手続きが完了していない場合、減算の対象となる取扱いがあります。

ただし、報告時期や具体的な取扱いについては、指定権者によって異なる場合があります。

そのため、新規指定を受けた場合は、指定通知書とあわせて、行政から届いた案内や情報公表に関する手続きの期限を確認しておきましょう。


指定通知書が届いたら、同封書類も確認しましょう

指定申請では、多くの書類を準備して行政とのやり取りを行うため、指定通知書が届くと「これで手続きが終わった」と思ってしまいがちです。

しかし、指定を受けた後にも、事業所側で対応が必要となる事項があります。

そのため、指定通知書が届いたら、

  • 同封されている案内
  • 情報公表に関する資料
  • 手続きの期限
  • 事業所側で対応が必要な事項

などを確認しておくことが大切です。

「指定を受けた=指定後に必要な手続きもすべて完了している」わけではありません。

指定後に必要となる手続きを整理し、期限を過ぎないよう管理しておきましょう。


処遇改善加算を算定している事業所も確認を

情報公表制度は、事業所の基本情報を公表するだけではありません。

例えば、**福祉・介護職員等処遇改善加算Ⅰ・Ⅱでは、職場環境等要件に関する取組内容について、情報公表システム等で公表する「見える化要件」**があります。

そのため、処遇改善加算Ⅰ・Ⅱを算定している事業所では、加算の要件として必要な公表ができているかについても確認しておく必要があります。

加算を算定している場合には、情報公表についても忘れずに確認しておきましょう。


「指定を受けたら終わり」ではありません

障害福祉サービスの指定申請では、指定を受けるまでにさまざまな準備や行政とのやり取りがあります。

そのため、指定通知書が届くと一段落したように感じますが、指定後にも事業所側で確認・対応が必要となる事項があります。

特に新規指定を受けたばかりの事業所では、行政から届いた書類や案内を確認し、

「この後、事業所側で何をする必要があるのか」

を整理しておくことが重要です。

情報公表についても、対応を忘れてしまうと、事業所の利用者全員に関わる減算につながる可能性があります。


まとめ

情報公表未報告減算は、情報公表制度に必要な報告を行っていない場合に、基本報酬が減算される仕組みです。

児童発達支援や放課後等デイサービスでは、5%の減算となり、該当した場合はその事業所の利用者全員について、所定単位数から減算されます。

新規指定を受けた事業所では、指定通知書が届いた時点で手続きがすべて終わったと思わず、同封書類や行政からの案内を確認し、その後必要となる対応や期限を整理しておきましょう。

また、処遇改善加算Ⅰ・Ⅱを算定している事業所では、加算の要件として公表が必要となる事項もあります。

「指定を受けたから、もう行政への対応はない」と考えるのではなく、指定後も事業所に必要な手続きがないかを確認することが大切です。

※情報公表制度の対象や報告内容、報告期限、減算の取扱い等は、サービスの種類や指定権者によって異なる場合があります。実際に手続きを行う際は、管轄する行政への確認が必要です。

行政書士法人HALでは、障害福祉・障害児通所支援事業所の指定申請や変更手続き、各種加算に関する手続きなど、事業所の状況を確認し、必要な手続きや行政への確認についてサポートいたします。福祉事業者様の行政手続きをサポートしています。

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この記事を書いた人

岐阜・大阪・名古屋に拠点を構え、「できない」ではなく「どうすればできるか」を徹底的に考える行政書士法人。建設業許可や産業廃棄物許可などの許認可申請、太陽光発電施設の名義変更、外国人ビザ申請(実績1,000件超)を中心に、複雑な行政手続きをワンストップでサポートしています。

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