学歴と職務内容の「関連性」をどう説明するか

候補者の専攻と、担当させたい業務がぴったり一致しない。学部名と職種名だけを見比べて、申請を諦めかけている採用担当者は少なくありません。

関連性があるかどうかは、専攻名や業務名だけで自動的に決まるものではなく、書類でどう説明するかによって印象が大きく変わります。

この記事では、学歴と職務内容の関連性を申請書類でどう説明すればよいかを整理します。

本記事は行政書士法人HAL大阪のスタッフが、出入国在留管理庁の公表資料をもとに執筆・監修しています。

この記事で分かること

  • 関連性は何をもって示されるのか
  • 大学卒業者の場合、何を説明に使えるか
  • 専修学校卒業者の場合、何を説明に使えるか
  • 説明が弱いとどうなるか
目次

「関連性」は専攻名と業務名の一致では決まらない

前回の記事(第8回)で触れたとおり、技人国の学歴要件は、学歴そのものではなく専攻内容と業務内容の関連性を問うものです。ここで重要なのは、関連性は専攻の名称と職種の名称を見比べて自動的に判定されるわけではないという点です。

同じ「経済学部卒業」でも、履修していた科目や卒業研究のテーマによって、説明できる関連性の強さは変わります。同様に、同じ「営業企画」という職種名でも、実際の業務内容の説明の仕方によって、専攻との関連性の見え方は変わります。申請書類では、専攻名・職種名という表面的な情報だけでなく、その中身を具体的に記載することが重要です。

大学卒業者の場合、何を説明に使えるか

大学卒業者については、教育機関としての性格を踏まえて比較的柔軟に関連性が判断されるとされています。とはいえ、何も説明しなくてよいわけではありません。

説明に使える材料としては、履修していた専門科目、卒業論文・卒業研究のテーマ、所属していたゼミや研究室の研究内容などが挙げられます。これらと、実際に従事する業務内容(担当するシステムの分野、扱う商材や市場、業務で使う知識領域など)を具体的に結びつけて説明することで、学部名だけでは見えない関連性を示すことができます。

専修学校卒業者の場合、何を説明に使えるか

専修学校の専門課程を卒業した人材については、原則として専攻科目と業務内容との間に相当程度の関連性が必要とされており、大学卒業者よりも説明の精度が求められます。

説明に使える材料としては、専門士・高度専門士の称号の有無、認定専修学校専門課程を修了しているかどうか、実際に履修したカリキュラムの内容(実習・演習の科目名や内容)が挙げられます。特に認定専修学校専門課程の修了者は、関連性を柔軟に判断する扱いの対象になり得るため、学校側に認定の有無を確認しておく価値があります。

説明が弱いとどうなるか

専攻名と職種名が一見近く見えても、職務内容説明書の記載が「営業業務全般」のように抽象的だと、専攻内容との関連性が審査側に伝わりにくくなります。この場合、追加の資料提出を求められたり、関連性が認められず不許可になったりすることがあります。

逆に、専攻名と職種名が一見遠く見えても、履修内容と業務内容を具体的に対応させて説明できれば、関連性が認められる可能性があります。書類作成の段階で「何を学び、それを実務でどう使うのか」を言語化できるかどうかが、審査の分かれ目になります。

候補者の専攻内容と職務内容の関連性をどう説明すればよいか迷う場合は、お気軽にご相談ください。

実務でよくある相談
文学部出身の候補者を広報担当として採用したいというご相談を受けたことがあります。専攻と職種名だけを見ると関連性が薄く見えましたが、卒業論文でメディア表現を扱っていたことと、広報業務の中でも情報発信・コンテンツ制作を主に担当させる計画であることを具体的に説明したところ、関連性を示す材料として整理することができました。専攻名だけで判断せず、学んだ内容まで掘り下げる価値があります。

この記事のまとめ

  • 関連性は専攻名と職種名の一致ではなく、学んだ内容と業務内容の対応関係で説明する
  • 大学卒業者は履修科目・卒業研究、専修学校卒業者はカリキュラムの内容や認定状況が説明材料になる
  • 職務内容説明が抽象的だと、関連性が伝わらず追加資料や不許可につながることがある

よくある質問

理由書は必ず提出しなければなりませんか?

理由書自体が必須書類として定められているわけではありませんが、専攻と業務内容の関連性が書類上分かりにくい場合には、補足説明として提出する意味があります。

大学院での研究内容も説明材料に使えますか?

学部時代の専攻に加えて、大学院での研究内容も含めて総合的に判断されます。研究テーマが業務内容に近い場合は、有力な説明材料になります。

専攻と業務がまったく異なる場合、申請自体を諦めるべきですか?

専攻名だけで判断せず、履修内容や実務経験まで含めて説明できる材料がないかを確認する価値があります。個別の状況によって結論は変わります。

職務内容説明書はどの程度具体的に書けばよいですか?

「営業業務全般」のような抽象的な記載ではなく、担当する分野・業務の中身・使用する知識領域まで具体的に記載することが望まれます。自社の候補者について、専攻内容と職務内容の関連性をどう説明できるか、書類を確認する前の段階からご相談いただけます。

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出典・参考資料

執筆者プロフィール

本記事は行政書士法人HAL大阪のスタッフが執筆・監修しています。外国人人材の在留資格や採用手続きに関する実務知見をもとに、正確でわかりやすい情報の発信を心がけています。

最終更新日:2026年10月2日

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この記事を書いた人

岐阜・大阪・名古屋に拠点を構え、「できない」ではなく「どうすればできるか」を徹底的に考える行政書士法人。建設業許可や産業廃棄物許可などの許認可申請、太陽光発電施設の名義変更、外国人ビザ申請(実績1,000件超)を中心に、複雑な行政手続きをワンストップでサポートしています。

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